上まぶたの皮膚の伸びを解消!全切開法によるたるみ取りの効果と持続期間

上まぶたの皮膚の伸びを解消!全切開法によるたるみ取りの効果と持続期間

鏡をふと覗き込んだ瞬間、「あれ、昔よりも目が小さくなった気がする」と感じたことはありませんか。

あるいは、毎朝のメイクタイムにアイラインが引きにくくなったり、マスカラがまぶたについてしまったりすることにストレスを感じているかもしれません。

それは単なる目の疲れや一時的なむくみではなく、上まぶたの皮膚が伸びてしまっていることが根本的な原因である可能性が高いです。

多くの人が抱えるこの切実な悩みに対して、高級なアイクリームやマッサージなどの自己流ケアを試みるものの、期待するほどの効果が得られず、限界を感じているのが現実ではないでしょうか。

そこで今、多くの女性たちから熱い注目を集めているのが、外科的な方法である「全切開法によるたるみ取り」です。皮膚の余剰分を直接取り除くこの方法は、目元の印象を劇的に、そして長期的に変える可能性を秘めています。

この記事では、手術によって得られる具体的な効果から、気になる持続期間、そして誰もが不安に感じるダウンタイムの実情まで、包み隠さず詳しく解説します。

なぜ上まぶたの皮膚は年齢とともに伸びて目に被さってしまうのか?

上まぶたの皮膚が重力に負けて下がり、視界を遮るようになる主な原因は、皮膚そのものの弾力低下と、それを支える深部組織の衰えが複雑に絡み合っていることにあります。

皮膚の弾力性が失われるために起きる「皮膚弛緩」の正体

私たちの皮膚は、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンといった繊維組織によって、ゴムのようなしなやかな弾力を保っています。

しかし、年齢を重ねるにつれてこれらの繊維は減少・変性し、まるで使い古して伸びきったゴムのように、一度伸びたら縮まない状態へと変化してしまいます。

これが「皮膚弛緩症」と呼ばれる状態であり、物理的に皮膚の面積が余ってしまっているため、いくら表面から引き締める化粧品を使っても、余った布地を切り取らない限り元の形状には戻らないのと同じ理屈です。

特にまぶたの皮膚は顔の中で最も薄くデリケートなため、他の部位よりも早く老化のサインが現れやすく、細かなシワが重なり合って厚ぼったい印象を与えてしまうのです。

さらに、目尻側の皮膚は骨格の構造上、重力の影響をダイレクトに受けやすいため、外側に向かって垂れ下がる「三角目」のような形状になりやすい特徴があります。

無意識の生活習慣がまぶたの老化を加速させている

加齢という不可避な要素だけでなく、私たちが日頃何気なく行っている動作が、まぶたの伸びを進行させているケースも少なくありません。

例えば、花粉症やアトピー性皮膚炎による痒みで目を頻繁にこする癖がある人は、摩擦によって皮膚の繊維構造を破壊し続けていることになります。

また、ハードコンタクトレンズの長期装用者は、レンズの着脱時にまぶたを引っ張る動作を繰り返すため、まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋腱膜が薄く伸びてしまうリスクが高まります。

毎日のアイメイクでウォータープルーフのマスカラを落とす際、ゴシゴシと強くクレンジングをしていないでしょうか。

こうした物理的な刺激の蓄積は、デリケートなまぶたにとっては大きなダメージとなり、実年齢以上のたるみを引き起こす要因となっているのです。

眼窩脂肪の突出がたるみを強調させるメカニズム

皮膚の伸びに加えて、目の周りにある「眼窩脂肪」の変化も、見た目の老化に大きく影響します。

眼球をクッションのように保護している眼窩脂肪は、通常はロックウッド靭帯などの支持組織によって正しい位置に留められています。

しかし、年齢とともにこれらの支持組織が緩むと、脂肪が重力によって前方へと押し出されてくる現象が起きます。

これが下まぶたの目袋と同様に、上まぶたでもぽっこりとした膨らみとなり、伸びた皮膚をさらに前へと押し出すことで、たるみをより強調させてしまうのです。

逆に、加齢によって脂肪が減少してくぼんでしまうタイプの人もいますが、この場合も余った皮膚の行き場がなくなり、結果として皮膚のたるみが目立ちやすくなるため、老けた印象を与えることに変わりありません。

皮膚のたるみと脂肪による膨らみの違い

症状の種類主な原因と状態見た目への影響
皮膚の伸展(皮膚弛緩)加齢や摩擦により皮膚自体が伸びきり、余剰が生じている状態。二重のラインが乱れる、目尻が下がる、まつ毛の生え際が皮膚で隠れる。
眼窩脂肪の突出眼球を支えるロックウッド靭帯などが緩み、脂肪が前に押し出される。まぶた全体が腫れぼったく見える、朝方にむくみが強い、影ができる。
混合タイプ皮膚の伸びと脂肪の突出が併発している、最も一般的な老化現象。非常に重たい目元になり、視界が狭まるため頭痛や肩こりを伴う場合もある。

全切開法によるたるみ取りとは具体的にどのような手術方法なのか?

全切開法によるたるみ取りは、伸びきってしまった余分な皮膚を外科的に切除し、機能的かつ美しい目元を再構築する手術です。

埋没法や眉下切開とは決定的にアプローチが異なる

美容整形には様々なまぶたの手術がありますが、全切開法は「余剰皮膚の切除」と「強固な二重ラインの形成」を同時に行える唯一無二の方法です。

よく比較される埋没法は、医療用の糸で皮膚を留めるだけの処置であり、皮膚のたるみそのものを取り除くことはできません。

そのため、たるみが強い人が無理に埋没法を行うと、糸にかかる負担が大きすぎてすぐに取れてしまったり、まつ毛の上に皮膚が乗っかったままの不自然な目元になったりするリスクがあります。

また、眉下切開(眉下リフト)は眉毛の直下で皮膚を切除する方法で、自然な仕上がりには定評がありますが、一重まぶたの人や、二重のライン自体をくっきりと作り直したい場合には不向きです。

全切開法は、まぶたの中央から目頭、目尻にかけての全体的なたるみを解消しつつ、希望の二重幅を形成できるため、デザインの自由度が高い点が大きな特徴と言えます。

手術中に医師は内部組織をどのように処理しているのか

手術では、まず事前に精密にデザインしたラインに沿って皮膚を切開し、余分な皮膚をメスで丁寧に切除します。

この「どれだけ皮膚を切除するか」の見極めこそが、医師の経験とセンスが問われる最重要ポイントであり、取りすぎれば目が閉じにくくなり、少なすぎれば効果が実感できないという繊細な作業です。

皮膚切除後、必要に応じて、まぶたの厚みの原因となる眼輪筋の一部を薄く処理したり、過剰な眼窩脂肪や隔膜前脂肪(ROOF)を除去したりします。

そして最後に、挙筋腱膜や瞼板といったまぶたを持ち上げる深部組織と皮膚を縫い合わせて、目を開けた時に皮膚が奥へと引き込まれる構造を作ります。

このように、表面の皮膚だけでなく内部の構造から作り変えるため、後戻りのない確実な効果を生み出せるのです。

この手術が推奨されるのはどのようなタイプの人か

全切開法はダウンタイムを伴う手術であるため、すべての人に安易に勧められるわけではありませんが、深刻な悩みを持つ人にとっては救世主となります。

特に、皮膚が厚くて硬い人や、長年のアイプチ使用で皮膚が硬化してしまった人は、埋没法では綺麗なラインが出せないケースが多く、全切開法が第一選択となります。

また、まぶたの脂肪が多くて常に腫れぼったい印象の人も、同時に脱脂を行うと劇的にスッキリとした目元を手に入れられます。

「もう二度とアイプチの手間をかけたくない」「一生モノの二重ラインを手に入れたい」と強く願う人にとって、この手術は最も満足度の高い解決策となるでしょう。

  • まぶたの皮膚が厚く、埋没法ではすぐに元に戻ってしまう人
  • 加齢により皮膚がまつ毛に被さり、視野が狭くなっていると感じる人
  • まぶたの脂肪が多く、朝起きると目が重くて開きにくい人
  • 過去に埋没法を繰り返しており、まぶたへのダメージが蓄積している人
  • 強固で取れない二重ラインを作り、メイク時間を短縮したい人

手術を受けると目元の印象や機能はどれほど劇的に変化する?

手術を受けると得られる変化は、単に「二重まぶたになる」という表面的なレベルを超え、顔全体の雰囲気や表情の若返りをもたらします。

黒目がしっかりと露出することで生まれる生き生きとした目力

たるんだ皮膚は、まるで重たいカーテンのように黒目の上部を隠してしまい、眠そうに見えたり、不機嫌そうに見えたりする原因となっていました。手術によってこのカーテンを取り払うと、黒目の露出面積が増大し、目に光が入りやすくなります。

瞳にキャッチライトが入るため表情がいきいきと輝き出し、対人関係においても「明るい人」「話しやすい人」というポジティブな印象を与えるようになります。

特に、今まで視界を確保するために眉毛を上げて目を見開く癖があった人は、眉毛の位置が自然な位置に下がるため、おでこの緊張が解け、柔らかく落ち着いた表情へと変化します。

左右差の改善とバランスの取れた美しい顔立ち

人間の顔は完全に左右対称ではありませんが、まぶたのたるみに左右差があると、顔全体のバランスが崩れて見えがちです。

全切開法では、皮膚を切除する際に左右それぞれのたるみ具合に合わせて切除量をミリ単位で調整することが可能です。

元々の目の大きさが違う場合や、片方だけ一重である場合でも、二重の固定位置や深さを変えると、可能な限り左右対称に近い美しい目元を作れます。

また、年齢とともに狭くなって奥二重になってしまったラインを広げたり、逆に広すぎて眠そうなラインを適度な幅に修正したりすると、自分の骨格に合った「黄金比」に近い目元を実現できます。

横顔や伏し目になった時の洗練されたシルエット

正面からの見た目だけでなく、横顔や伏し目になった時の印象も、美しさを構成する重要な要素です。

皮膚と脂肪の余分な厚みが減るため、横から見た時のまぶたのポッテリとした膨らみが解消され、鼻筋にかけてのラインがスッキリとしたシャープな印象になります。

さらに、皮膚の重みがなくなって、下向きになっていたまつ毛の生え際が露出し、まつ毛が根元から上向きに立ち上がるようになります。

これにより、マスカラを塗った時の長さやカールが際立ち、伏し目になった時でも色気のある立体的な目元を演出できるようになります。

手術前後で期待される具体的な見た目と機能の変化

チェック項目手術前(たるみがある状態)手術後(全切開たるみ取り後)
黒目の見え方皮膚が被さり、黒目の上部が隠れて眠そうに見える。被さりがなくなり、黒目がはっきりと露出して目力がアップする。
まつ毛の角度皮膚に押されて下向きになり、目に入りそうになる。皮膚の重みが取れ、根元から自然に上向きになる。
おでこのシワ眉毛を持ち上げて目を開けるため、深い横シワができる。楽に目が開くようになり、おでこの緊張が取れてシワが減る。

一度手に入れた若々しい目元はそのあと一生続く?

全切開法によるたるみ取りの効果は、基本的には半永久的であると言われており、埋没法のようにある日突然糸が切れて元に戻るという心配はほとんどありません。

癒着による強固な二重ラインは簡単には崩れない

全切開法の最大の強みは、糸の力だけに頼るのではなく、内部組織同士を直接癒着させる点にあります。

皮膚と瞼板、あるいは挙筋腱膜を物理的に連結させ、その過程で形成される瘢痕組織(傷跡が治る過程でできる硬い組織)が天然の二重のような構造を作り出します。

この強固な癒着構造は、コンタクトレンズの着脱や、無意識に目をこする程度の日常的な動作では消失することはなく、スポーツをする人や頻繁にメイクを変える人にとっても大きな安心材料となります。

たとえ加齢によってまぶたが痩せて窪んできたとしても、二重の折り込みのライン自体は残り続けるケースがほとんどです。

「効果が切れる」のではなく「新たな老化」との付き合い

手術で現在のたるみを完全に取り除いたとしても、私たちの身体の時計の針を止めることはできません。手術を受けたその瞬間から、また新たな老化のカウントダウンが始まっていることを理解しておく必要があります。

5年、10年と歳月が経過する中で、おでこの皮膚が緩んで下がってきたり、眉毛の位置が低下したりすると、再びまぶたに重みを感じるようになる可能性はゼロではありません。

しかし、これは「手術の効果が切れた」のではなく、手術をしていない部分の皮膚や筋肉が老化によって変化した結果です。

それでも、手術をしていない場合の状態と比較すれば、10年後、20年後の目元の若々しさには雲泥の差があり、老化の進行を大幅にリセットしたことには変わりありません。

将来的なメンテナンスと再手術の可能性

多くの人は一度の手術で生涯にわたり満足のいく結果を維持できますが、ライフステージの変化や美意識の変化に伴い、再手術やメンテナンスを希望するケースもあります。

例えば、より幅の広い二重にしたくなったり、加齢による窪み目が気になりヒアルロン酸注入を併用したりといったケースです。

全切開法は修正が難しい手術と言われるときもありますが、熟練した医師であれば、加齢変化に応じた微調整や、眉下リフトなどの追加施術でリカバリーすることが可能です。

大切なのは、手術をゴールとするのではなく、その後の日々のスキンケアや紫外線対策を徹底し、老化のスピードを少しでも緩める努力を医師と二人三脚で続けていくことです。

手術後の腫れや内出血が落ち着く期間

全切開法は高い効果が得られる反面、他のまぶたの手術に比べてダウンタイムが長くなる傾向にあることは否定できません。

手術直後から抜糸までの過酷な「忍耐の1週間」

手術当日から翌々日にかけてが、腫れのピークを迎える最も辛い時期となります。麻酔の影響や組織の炎症反応により、まぶたがパンパンに膨れ上がり、目が半分しか開かないといった状態になる方も珍しくありません。

また、内出血が降りてきて、まぶた全体が紫色や黄色に変色し、まるでひどい怪我をしたような見た目になる場合もあります。

この期間は、保冷剤で患部をしっかりと冷やす(クーリング)、枕を高くして寝る、塩分を控えるといった対策を徹底し、ひたすら安静に過ごすことが回復を早める鍵となります。

術後5日から7日目に行う抜糸までの間は、まぶたに黒い糸がついた状態ですので、外出の際は帽子を目深に被ったり、フレームの太い伊達メガネをかけたりしてカモフラージュする工夫が必要です。

社会復帰のタイミングと周囲へのカモフラージュ

抜糸を行った翌日から、ファンデーションやアイシャドウなどのアイメイクが可能になりますが、傷口はまだ非常にデリケートです。

大きな腫れ(急性期の腫れ)は術後2週間ほどで約7割から8割が引いていきますが、それでも朝起きた時のむくみは強く感じられるでしょう。

この時期に職場復帰をする人が多いですが、完全に元の自然な目元に戻っているわけではないため、「目が腫れているね」と指摘されることを想定しておく必要があります。

「逆さまつげの手術をした」「ものもらいができた」「アイプチで少しかぶれた」といった言い訳を用意しておくと、精神的な負担が軽くなるかもしれません。

コンタクトレンズの使用も、抜糸後から可能になるのが一般的ですが、まぶたの裏側の腫れが引いていない状態で無理に装着すると、角膜を傷つける恐れがあるため慎重になるべきです。

完成形と言えるまでの長い道のりと心の持ち方

「手術して1ヶ月経つのに、まだ二重の幅が広すぎてハム目のようだ」「食い込みが強すぎて整形顔に見える」と不安になり、クリニックに電話をかける患者様は少なくありません。

しかし、これは「拘縮(こうしゅく)」と呼ばれる、傷が治る過程で組織が硬く収縮する現象が起きているためであり、失敗ではありません。

術後1ヶ月から3ヶ月頃はこの拘縮がピークとなり、一時的に二重のラインが不自然に見えたり、傷跡が赤く盛り上がったりする場合があります。

この硬さが取れ、組織が柔らかく馴染んでくる半年後くらいに、ようやくその人の本当の二重幅に落ち着き、完成形となります。

ダウンタイム中は、鏡を見るたびに一喜一憂してしまいがちですが、人間の身体が傷を治すには一定の時間が必要であることを理解し、焦らずに組織の回復を待つ心の余裕を持ちましょう。

まぶたに残る切開の傷跡は他人に気づかれるほど目立つ?

「まぶたを切る」という響きから、痛々しい傷跡が一生残ってしまうのではないかと恐怖心を抱く人は多いですが、結論から言えば、最終的な傷跡は非常に目立ちにくくなります。

二重のラインに隠れるよう計算されたデザイン

全切開法の傷跡が目立たない最大の理由は、二重の折り返し部分(重瞼線)に傷跡が完全に一致するようにデザインされているからです。

目を開けている時は、傷跡の部分が皮膚の奥深くに折り畳まれて隠れてしまうため、真正面から見ても傷跡を確認するのは物理的に不可能です。

問題は目を閉じた時や伏し目になった時ですが、時間の経過とともに傷跡は細く白い線へと変化し、まぶたに元々ある自然なシワと同化していきます。

もちろん、全く無傷の状態に戻るわけではありませんが、メイクをしてしまえば至近距離で見られても分からないレベルにまで綺麗になることがほとんどです。

赤みが引いていく生理的なプロセス

人間の皮膚は傷つくと、その修復のために血管が増生され、一時的に赤みを帯びるという生理的な反応を示します。

全切開法の場合、この赤みは術後1ヶ月から3ヶ月頃まで続くのが一般的で、この時期が最も傷跡が目立つタイミングと言えます。

すっぴん状態で目を閉じると赤いラインが見えてしまいますが、コンシーラーなどで十分にカバーできる範囲です。

その後、半年から1年という長い時間をかけて赤みは徐々に引き、最終的には周囲の肌色に近い、あるいはわずかに白い線状の成熟瘢痕へと変化していきます。

傷跡を美しく治すために患者さん自身ができること

医師の縫合技術が傷跡の美しさを左右するのは言うまでもありませんが、術後の患者様自身のケアも同じくらい重要です。

最も避けるべき天敵は「紫外線」と「摩擦」です。傷跡は正常な皮膚よりも紫外線の影響を受けやすく、日焼けをしてしまうと色素沈着を起こし、茶色いシミのような跡として残ってしまいます。

外出時は帽子やサングラスで物理的に遮断することが大切です。

また、傷跡が気になって指で触ったり、かさぶたを無理に剥がしたりすると、傷口が開いたり盛り上がったりする原因になります。

処方された軟膏を指示通りに塗り、傷にテンション(引っ張る力)をかけないように優しく扱う生活を心がけることが、美しい仕上がりへの近道です。

傷跡を悪化させ目立たせてしまうNG行動

  • 抜糸前や傷が治りきっていない段階で、まぶたを強くこすったり揉んだりする行為
  • 傷跡に直射日光を当て続け、紫外線対策を怠ることによる色素沈着
  • 喫煙習慣(血流が悪くなり、傷の治癒が遅れるため傷跡が汚くなりやすい)
  • かさぶたを気にして無理やり剥がしてしまい、再度出血させる
  • コンタクトレンズ装着時にまぶたを強く引っ張り上げ、傷口に負担をかける

失敗を避けて理想の目元を手に入れるための医師選び

全切開法によるたるみ取りは、医師の技術力、美的センス、そして経験値が結果にダイレクトに反映される、非常に難易度の高い手術です。

「大手のクリニックだから安心」「キャンペーンで安いから」といった安易な理由だけで選んでしまうと、取り返しのつかない失敗につながる恐れがあります。

形成外科医としてのバックグラウンドと解剖学の知識

成功の鍵を握るのは、形成外科専門医としての十分なトレーニングを積み、まぶたの複雑な解剖学を熟知している医師を見つけることです。

まぶたは皮膚、筋肉、脂肪、瞼板などが層状に重なり合った繊細な構造をしており、ミリ単位の操作が機能面にも影響を与えます。

特に、他院での失敗を修正する「修正手術」を多く手掛けている医師は、失敗の原因やリカバリーの方法を熟知しているため、初回手術においてもリスク回避能力が高い傾向にあります。

カウンセリングで見極めるべき医師の誠実さ

本当に信頼できる医師は、手術のメリットだけでなく、デメリットやリスク、限界についても時間をかけて丁寧に説明してくれます。

「絶対に腫れない」「100%理想通りになる」といった耳障りの良い言葉しか言わない医師は、契約を急かせている可能性があり要注意です。

あなたのまぶたの状態を実際に触診し、皮膚の厚みや骨格を考慮した上で、「できること」と「できないこと」を明確に提示してくれる医師こそが誠実です。

また、こちらの些細な質問に対しても面倒くさがらずに答え、納得いくまでブジーを使ったシミュレーションを行ってくれるかどうかも、医師との相性を測る重要な判断基準となります。

症例写真の「質」と「経過」を確認する

SNSやホームページには数多くの症例写真が掲載されていますが、単に「直後の綺麗な写真」や「メイク後の奇跡の一枚」を見るだけでは不十分です。

自分と似たようなまぶたのタイプ(皮膚が厚い、たるみが強い、左右差がある等)の症例があるかを探してください。

また、術後1ヶ月程度の写真だけでなく、半年後や1年後の「完成形」の写真や、目を閉じた時の傷跡のアップ写真を公開している医師は、自分の技術に自信がある証拠と言えます。

最近では動画で経過を公開している医師も増えているので、まばたきの動きや伏し目の自然さなどを動画で確認すると、誤魔化しのない本当の技術力を見極められます。

よくある質問

全切開法によるたるみ取りの痛みはどれくらいですか?

手術中は局所麻酔を使用するため、痛みを感じることはありません。麻酔の注射時にチクリとする程度です。

術後は麻酔が切れるとジンジンとした痛みが出ますが、処方される鎮痛剤を服用すればコントロールできる範囲内です。激痛で眠れないというケースは稀ですのでご安心ください。

全切開法によるたるみ取りは片目だけでも手術可能ですか?

片目だけの手術も可能です。片方だけ皮膚のたるみが強い場合や、片方だけ一重である場合などに行われます。

ただし、左右のバランスを完璧に揃えるのは両目同時に手術するよりも難易度が高くなるため、経験豊富な医師と入念なシミュレーションを行う必要があります。

全切開法によるたるみ取りの後、コンタクトレンズはいつから使えますか?

一般的には抜糸が完了する術後1週間目から使用可能です。

しかし、まぶたの裏側の腫れが強い場合や違和感が残る場合は、無理をして装着すると角膜を傷つける恐れがあります。最初は短時間から始め、徐々に装着時間を延ばしていくのがおすすめです。

全切開法によるたるみ取りをした後、マツエクやアイメイクはいつからできますか?

アイメイクは抜糸の翌日(術後約8日目)から可能です。マツエク(まつ毛エクステンション)に関しては、まぶたを引っ張る施術となるため、傷口が完全に安定する術後1ヶ月以降に行うのが安全です。

早すぎると腫れを悪化させたり、仕上がりのラインに影響したりする可能性があります。

全切開法によるたるみ取りの効果で、視力や視野は変わりますか?

視力そのものが回復するわけではありませんが、垂れ下がった皮膚がなくなるため視野が広がる効果は非常に高いです。

特に上方の視野が改善されるため、「部屋が明るくなった」「信号が見やすくなった」と感じる患者様は多くいらっしゃいます。眼精疲労の軽減にもつながります。

Reference

JACOBSEN, Agnes Galbo, et al. Functional benefits and patient satisfaction with upper blepharoplasty–evaluated by objective and subjective outcome measures. Acta Ophthalmologica, 2017, 95.8: 820-825.

HOLLANDER, Maria HJ, et al. Patient-reported aesthetic outcomes of upper blepharoplasty: a randomized controlled trial comparing two surgical techniques. International Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, 2022, 51.9: 1161-1169.

KIM, Yoon Soo, et al. Factors influencing patient satisfaction with upper blepharoplasty in elderly patients. Plastic and Reconstructive Surgery–Global Open, 2021, 9.8: e3727.

DOMELA NIEUWENHUIS, Ileen, et al. Assessment of patient satisfaction with appearance, psychological well-being, and aging appraisal after upper blepharoplasty: a multicenter prospective cohort study. Aesthetic Surgery Journal, 2022, 42.4: 340-348.

HOLLANDER, Maria HJ, et al. Aesthetic outcomes of upper eyelid blepharoplasty: a systematic review. International journal of oral and maxillofacial surgery, 2020, 49.6: 750-764.

GENÇ, Çiğdem Deniz. Upper eyelid blepharoplasty results and evaluation of patient satisfaction. European Journal of Public Health Studies, 2022, 5.2.

VASOVIĆ, Dolika D., et al. Comprehensive evaluation of quality of life following upper eyelid blepharoplasty: a prospective analysis. Medicina, 2024, 60.3: 500.

FERREIRA, Flávio Calice, et al. Upper eyelid blepharoplasty using plasma exeresis: Evaluation of outcomes, satisfaction, and symptoms after procedure. Journal of Cosmetic Dermatology, 2021, 20.9: 2758-2764.

この記事を書いた人 Wrote this article

分山博文

分山博文 トータルスキンクリニック院長

2007年東京医科大学卒業。「美容医療はビジネス色が強すぎる」という業界の現状に疑問を抱き、「利益よりも倫理」「不要な施術は勧めない」という信念のもと、大手美容クリニック勤務を経て2021年に福岡市中央区(天神・大名地区)にてトータルスキンクリニックを開院。「誠実な対応・高度な技術・継続しやすい価格」を理念に掲げ、アップセル(高額な施術への誘導)を行わない、患者様本位の美容医療を提供している。