まぶたのたるみ治療の名医選び!左右差や不自然な仕上がりを防ぐ専門医の基準

まぶたのたるみ治療は、単に皮膚を切除すれば良いという単純なものではありません。
執刀医の技術不足や美的センスの不一致は、取り返しのつかない左右差や不自然な「ビックリ目」「ハム目」を引き起こす最大の要因となります。
この記事では、広告の謳い文句や表面的な安さに惑わされず、解剖学的な根拠に基づいて安全かつ自然な仕上がりを実現できる「本物の専門医」を見極めるための具体的な基準を提示します。
成功の鍵は、あなたのまぶたの構造を正しく見極め、リスクを回避できる医師に出会えるかどうかにかかっています。後悔しないための知識を身につけましょう。
失敗事例から学ぶ回避策!左右差や不自然な仕上がりはなぜ起きる?
多くの患者様が最も恐れるのが、手術後の左右非対称や、いかにも整形しましたという不自然な目元です。
これらの失敗の多くは、医師が患者様の「骨格の歪み」「筋肉の使い方の癖」を手術前に正確に把握できていないことに起因します。
骨格と筋肉の左右差を見抜く「動的診断」ができているか
私たちの顔は、誰一人として完全な左右対称ではありません。頭蓋骨の形状、眼球の位置、そして長年の表情の癖によって、微妙な左右差が生じています。
この前提を無視して、機械的に左右同じ幅で皮膚を切除してしまうことが、術後の大きな歪みを生む原因となります。
特に注意が必要なのは「利き目」による筋肉の発達の違いです。私たちは無意識のうちに利き目を頻繁に使用しており、そちら側の筋肉がより強く発達しているケースが多く見られます。
また、たるみをカバーしようとして、無意識に片方の眉毛だけを高く持ち上げる癖がついている方も少なくありません。この「眉を上げる癖」を見抜かずに手術を行うと、術後に眉が下がり、左右の二重幅に大きな差が出てしまいます。
名医と呼ばれる医師は、静止画のような「寝た状態」だけでなく、まばたきをした瞬間や、上下左右を見た時の筋肉の動きなど、「動的な状態」を徹底的に観察します。動きの中で生じる左右差まで計算に入れて、切除する皮膚の量やデザインをミリ単位で調整するのです。
「取りすぎ」が招く「ビックリ目」とドライアイの深刻なリスク
「せっかく手術をするのだから、できるだけたくさん皮膚を取ってスッキリさせたい」と考える患者様は多いものです。しかし、この要望を鵜呑みにして皮膚や脂肪を限界まで切除してしまうのは、取り返しのつかない失敗につながります。
皮膚を取りすぎると、まぶたが完全に閉じなくなる「兎眼(とがん)」という状態に陥るリスクが高まります。目が閉じられないため、角膜が常に空気にさらされ、重度のドライアイや角膜障害を引き起こす可能性があります。
さらに、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)を過度に短縮しすぎると、常に目を見開いたような「ビックリ目」になり、周囲に強烈な違和感を与えてしまいます。一度切り取ってしまった皮膚は、元には戻せません。
自然な仕上がりとは、あえて数ミリの「遊び」の部分を残し、機能性を損なわない範囲で美しさを追求することにあります。
この「寸止めの美学」を理解し、安全マージンを確保できる医師かどうかが、生涯の目の健康を守る分かれ道となります。
不自然な「ハム目」や食い込みの原因は内部処理の雑さにあり
二重切開を併用する場合に特に多いトラブルが、二重のラインとまつ毛の間の皮膚がぷっくりと膨らむ「ハム目(ソーセージ目)」です。これは単に皮膚が厚いからなるのではなく、手術時の内部処理が不適切であることが主な原因です。
まぶたの皮膚の下には、眼輪筋やROOF(隔膜前脂肪)といった組織が存在します。これらの厚みがある組織を適切に処理せず、高い位置で無理やり二重を作ろうとすると、組織が折り畳まれてボンレスハムのような膨らみが生じてしまいます。
また、二重の食い込みを強くしすぎると、目を閉じた際に傷跡が深く凹み、整形特有の不自然な質感となってしまいます。これは、皮膚と内部組織の癒着を強く作りすぎた結果です。
熟練した医師は、皮膚の厚みに応じて内部の眼輪筋や脂肪を適量減量し、段差をなくす「ルーフ切除」などの高度な手技を駆使します。目を閉じた時でもフラットで目立たない傷跡を目指す、繊細な縫合技術が求められるのです。
カウンセリングの質で見極める!医師はあなたの希望を「翻訳」できるか
手術の成功は、メスを入れる前のカウンセリングの時点で8割が決まると言っても過言ではありません。
この段階で医師との間に認識のズレがあれば、どんなに高い技術を持っていても、あなたが満足する結果にはなり得ないからです。
「できないこと」を明確に提示する勇気ある提案
患者様の希望は、必ずしも医学的に正しいとは限りませんし、ご自身の骨格に合っているとも限りません。例えば、骨格的に無理な幅広の並行二重や、機能障害を起こすレベルのたるみ取りを希望された場合、どう対応するかが医師の質を分けます。
利益優先のクリニックでは、契約を取りたいがために「できますよ」「綺麗になりますよ」と安請け合いをしがちです。その結果、不自然な仕上がりや機能障害を招き、患者様が苦しむことになります。
一方、信頼できる名医は、はっきりと「それはできません」「あなたには似合いません」と断言します。それは意地悪ではなく、解剖学的な限界を知り尽くしているからこその誠実さです。
あなたの顔のバランスを客観的に判断し、将来的な加齢変化まで見越して、止めるべき手術は止めてくれる。そのような「ノー」と言える医師こそが、あなたの顔を守ってくれるパートナーとなり得ます。
リスクやダウンタイムを隠さず具体的に語る姿勢
美容医療に魔法のような手術は存在しません。どのような名医が執刀しても、体にメスを入れる以上、腫れや内出血といったダウンタイム、感染や瘢痕(傷跡)のリスクはゼロにはなりません。
カウンセリングで「絶対に腫れません」「翌日から誰にもバレずに仕事復帰できます」といった、耳触りの良いことしか言わない医師は要注意です。過度な期待を持たせることは、術後のトラブルの元凶となります。
具体的なダウンタイムの期間、日常生活での制限、万が一トラブルが起きた際の対応策まで、ネガティブな情報も包み隠さず説明してくれるかを確認してください。「もし腫れが長引いたらどうするか」という具体的なシミュレーションを共有できる医師は、責任感が強い証拠です。
専門用語を使わず視覚的なイメージを共有する工夫
「眼瞼挙筋」「隔膜」「眼窩脂肪」といった専門用語を羅列されても、一般の患者様には理解が難しいものです。言葉だけで説明しようとする医師は、患者様が本当に理解しているかどうかに関心がない可能性があります。
優れた医師は、鏡を見ながらブジー(シミュレーション用の器具)を使って実際の変化を見せたり、患者様と似た骨格の症例写真を示したりして、視覚的にイメージを共有する努力を惜しみません。
「少しだけ幅を広げたい」という言葉一つとっても、患者様の思う「少し」と医師の思う「少し」にはズレがあるものです。
このズレをなくすために、写真や絵を使って、お互いの頭の中にある完成イメージが完全に一致するまで、時間をかけてすり合わせを行ってくれる医師を探しましょう。
失敗の要因と医師の技術レベルの相関
| 失敗の症状 | 未熟な医師の特徴 | 名医の対応策 |
|---|---|---|
| 左右差の発生 | 定規で測った数値を左右同一に適用する | 骨格、眉の動き、開眼力の左右差を計算し切除幅を変える |
| ビックリ目・兎眼 | 患者の要望通りに限界まで皮膚を切除する | 閉眼機能を優先し、数ミリの余裕を残して安全域で留める |
| ハム目・厚ぼったさ | 内部組織(眼輪筋・ROOF)の処理を怠る | 皮膚の厚みに応じて内部組織を適量減量し、段差をなくす |
形成外科専門医の有無は必須条件?経歴から読み解く技術の「基礎体力」
美容医療業界には様々な背景を持つ医師が混在しています。実は、美容外科医を名乗るのに特別な免許は必要ありません。
研修医を終えたばかりの医師や、全く異なる診療科から転科してきた医師が執刀しているケースも珍しくないのが現状です。
日本形成外科学会認定専門医(JSPRS)が持つ意味
まぶたの解剖学的構造は非常に複雑であり、表面的な皮膚だけでなく、筋肉、脂肪、神経、靭帯が入り組んでいます。この複雑な構造を熟知し、安全に操作するためには、体系的なトレーニングが必要です。
「形成外科」とは、生まれつきの形態異常や怪我による変形を正常に戻すことを専門とする診療科です。日本形成外科学会の専門医資格を取得するには、指定された研修施設で長期間の修練を積み、多岐にわたる手術実績と厳しい試験に合格する必要があります。
つまり、形成外科専門医であるということは、まぶたの構造を深く理解し、傷跡をきれいに治す縫合技術の基礎を持っている証明になります。基礎となる形成外科のトレーニングを受けていない医師による手術は、トラブルへの対処能力に不安が残ります。
JSAPS専門医とJSAS専門医の違いと選択基準
美容外科の専門医資格には、主にJSAPS(日本美容外科学会・形成外科系)とJSAS(日本美容外科学会・美容外科系)の2つが存在することをご存知でしょうか。この違いを知っておくと、医師選びの大きな助けになります。
JSAPSの専門医になるには、まず形成外科専門医の資格を持っていることが前提条件となります。つまり、JSAPS専門医であれば、形成外科の確かな基礎の上に、さらに美容外科の技術を積み上げていることが保証されます。
一方、JSASは他科出身の医師も多く含まれており、背景は様々です。
もちろんJSAS所属でも優れた医師は存在しますが、まぶたという機能面も重要な部位の手術においては、形成外科的基盤を持つJSAPS専門医(または形成外科専門医)を選ぶほうが、失敗のリスクを減らす確実な手段と言えます。
「症例数」の多さよりも「症例の質」を確認する
クリニックの広告でよく見かける「症例数◯万件」という数字の大きさだけに圧倒されてはいけません。その中身が、流れ作業のような短時間手術の積み重ねであれば、一人ひとりに向き合う丁寧な手術とは程遠い可能性があります。
本当に確認すべきは、数字ではなく「中身」です。自分と似たような骨格や悩みの症例写真において、傷跡がどれだけ綺麗か、左右差がないか、そして何より自然かどうかを厳しくチェックしてください。
また、術後直後の写真だけでなく、数ヶ月後、数年経過した状態の写真があるかどうかも重要です。
長期経過の写真を公開している医師は、自分の技術に自信があり、術後のフォローもしっかり行っている証拠と言えます。「質」の高い症例を持っている医師を選びましょう。
価格の罠にハマらない!安さの裏側にあるリスクと適正価格の考え方
美容医療の価格は自由診療であるため、クリニックによって大きな開きがあります。
しかし、相場よりも極端に安い価格には、必ず安くできるだけの理由があります。安易な価格競争に乗ることは、あなたの顔をリスクに晒すことになりかねません。
「時間短縮」が招く質の低下とリスクの増大
薄利多売のクリニックで利益を出すためには、医師一人当たりの手術件数を限界まで増やす必要があります。その結果、カウンセリング、デザイン、手術、そして止血にかける時間を短縮せざるを得なくなります。
まぶたの手術において、丁寧な止血と繊細な縫合は、仕上がりの美しさと腫れの少なさを左右する決定的な要素です。時間をかけて丁寧に止血を行えば、術後の内出血は最小限に抑えられますが、ここを急ぐと腫れがひどくなり、ダウンタイムが長引きます。
また、縫合が雑であれば、傷跡がミミズ腫れのようになったり、凸凹が残ったりする原因となります。
「キャンペーン価格」や「モニター価格」という言葉に飛びつく前に、その価格で本当に十分な時間をかけた丁寧な手術が受けられるのかを冷静に判断する必要があります。
入り口は安く、出口は高い「アップセル」の手口
よくある集客の手口として、広告では「29,800円」などの破格の値段を提示しておきながら、実際に来院すると高額な契約を迫るケースがあります。
「あなたのまぶたではこの安い方法ではすぐに取れる」「オプションをつけないと腫れる」などと不安を煽るのです。
これを「アップセル」と呼びますが、誠実な医療機関とは言えません。本来、必要な手術方法や費用は、患者様のまぶたの状態によって決まるものであり、広告の釣り価格で決まるものではないからです。
信頼できるクリニックであれば、ホームページに記載されている料金表と、実際の見積もりに大きな乖離はありません。
麻酔代、薬代、アフターケア代などが全て含まれているのか、追加料金が発生する可能性があるのかを事前に確認し、明朗会計である場所を選びましょう。
修正手術には初回手術の何倍もの費用と労力がかかる
もし初回の手術で失敗し、修正手術が必要になった場合、その代償は計り知れません。修正手術の難易度は初回とは比較にならないほど高く、高度な技術を持つ限られた専門医にしか対応できないからです。
癒着した組織を剥がし、足りなくなった皮膚を補いながら形を整える作業は非常に困難であり、費用も初回手術の2倍、3倍になるのが一般的です。精神的な苦痛や、ダウンタイムのための社会的損失も考慮しなければなりません。
最初の数万円をケチった結果、後に数百万円の修正費用と、長い期間の悩みを背負うことになる事例は後を絶ちません。
初回の手術こそ、多少費用がかかっても信頼できる医師に依頼することが、長期的には最も経済的で、かつ心の平安を守る選択となります。
信頼できないカウンセリングの兆候
- 医師ではなくカウンセラーや営業スタッフが手術内容を決定する
- 「今日契約すれば安くなる」と即日の決断を迫ってくる
- 質問に対して面倒くさそうな態度をとったり、話を遮ったりする
- リスクや失敗の可能性について一切触れない
- パソコンの画面ばかり見て、患者の顔や目元を直視しない
デザインとシミュレーションへのこだわり!ミリ単位の調整が自然美を作る
「神は細部に宿る」という言葉通り、まぶた手術の成否はミリ単位のデザインにかかっています。
手術台に上がってから行き当たりばったりで切るラインを決めるような医師は論外です。徹底的な準備こそが、成功への唯一の道です。
重力の影響を計算に入れた「座位」でのデザイン
人間が日常生活を送る際、ほとんどの時間は座っているか立っている状態です。しかし、手術自体は寝た状態で行われます。ここに大きな落とし穴があります。
寝ている時は重力の影響で皮膚や脂肪が耳側に流れ、たるみが少なくなったように見えます。この寝た状態だけで切除幅を決定してしまうと、起き上がった時に重力で皮膚が被さり、想定よりもたるみが残ってしまったり、逆に切りすぎてしまったりする誤差が生じます。
名医は必ず手術直前に、患者様が起き上がった状態で時間をかけてデザインを行い、重力の影響を考慮した最終調整を行います。
さらに、何度も目を開け閉めしてもらい、動いた時の皮膚の重なり具合まで確認します。この手間を惜しまない姿勢が、誤差のない仕上がりを生みます。
術後の「眉毛の位置変化」を予測する先見性
まぶたのたるみを取ると、それまで視界を確保するために必死に眉毛を持ち上げていた癖がなくなり、眉毛の位置が下がってきます。これを「眉毛下垂」と呼びます。
この眉毛の位置変化を計算に入れずにデザインすると、術後に眉と目の距離が極端に近くなり、険しい表情や男っぽい印象になってしまう場合があります。女性の場合、優しい印象が損なわれてしまうのは大きな問題です。
経験豊富な医師は、術後に眉毛がどれくらい下がるかを予測し、それを見越した皮膚切除幅を設定します。
また、眉下切開などの場合は、眉毛の毛根を温存する特殊な切開法を用いて、傷跡の中に毛が生えてくるようにし、傷を目立たなくさせる工夫も凝らされています。
80%の改善を目指す「控えめ」の美学
美容手術において「大は小を兼ねる」は通用しません。一度切り取ってしまった皮膚や脂肪は元に戻せないからです。
特に中高年のまぶた治療においては、若い頃のようなパッチリ二重を目指すよりも、年相応の上品さを残した自然な若返りが好まれます。
100%の変化を求めてギリギリまで攻めるのではなく、あえて80%程度の改善を目指す。そうすると、不自然な「整形顔」になるリスクを回避し、周囲にバレずに「何か綺麗になった?」「元気そうになった」と言われるような絶妙な仕上がりを手に入れられます。
このような控えめな美学を提案できる医師は、一時の変化ではなく、患者様の長期的な満足度と生活の質(QOL)を最優先に考えています。足りない分は後から足せますが、引きすぎた分は戻せないことを知っているからです。
ネット情報の真偽を見抜くリテラシー!口コミやSNSに踊らされないために
スマートフォン一つで膨大な情報にアクセスできる現在、口コミやSNSは医師選びの重要なツールです。
しかし、そこには真実だけでなく、加工された情報や誘導も多く含まれています。情報の裏側にある意図を読み解く力が求められます。
SNSの「術後直後」よりも「半年後」の経過を見る
InstagramやTwitter(X)などのSNSでは、手術直後の劇的な変化や、腫れが引いていない状態での写真が多くアップされています。しかし、手術の本当の結果が出るのは、直後ではありません。
傷跡の赤みが消え、組織が完全に馴染んで完成形となるには、少なくとも3ヶ月から半年、長い場合は1年かかります。直後の腫れている状態では幅広の二重に見えても、腫れが引くと奥二重になってしまったり、逆に傷跡が目立ってきたりする場合もあります。
本当に技術のある医師は、見栄えの良い直後の写真だけでなく、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後といった長期的な経過写真を提示しています。
傷跡がどのように治癒していくか、時間の経過とともにどう変化するかを誠実に公開しているアカウントこそ、信頼に値します。
悪い口コミに対するクリニックの「返信」に注目する
どんなに優れた名医でも、全ての患者様を100%満足させるのは難しく、多少の悪い口コミが存在するのは自然なことです。むしろ、良い口コミしか存在しないサイトの方が不自然で、サクラや情報操作の可能性があります。
注目すべきは、Googleマップなどの口コミに対するクリニック側の返信態度です。批判的な意見に対して、感情的に反論したり、テンプレートのようなコピペ文章で済ませたりしていないでしょうか。
厳しい意見も真摯に受け止め、具体的な改善策を提示したり、誠意を持って対話しようとする姿勢が見える場合、そのクリニックには自浄作用があります。トラブルが起きた時にも、逃げずに向き合ってくれる可能性が高いと判断できます。
加工アプリによる「映え写真」の罠
肌がつるつるで毛穴がなく、白目が不自然に白い症例写真は、加工アプリで修正されている可能性が高いです。
これでは、肝心の傷跡の状態やまぶたの質感が全く分かりません。まぶたの微妙な凹凸や色味を確認するには、高画質で無加工の写真が必要です。
また、メイクありの写真となしの写真の両方を比較するのも大切です。メイクで傷跡を隠している場合、素顔になった時の状態が分からないからです。
拡大しても肌のキメが見えるような、リアルな解像度の写真で判断するようにしましょう。静止画だけでなく、まばたきの様子を撮影した動画での症例紹介も、加工が難しいため、より信頼度が高い情報源と言えます。
初回手術と修正手術の比較(一般的な目安)
| 項目 | 初回手術 | 修正手術 |
|---|---|---|
| 手術難易度 | 標準的(解剖構造が正常) | 極めて高い(癒着・瘢痕あり) |
| 所要時間 | 1.5〜2時間程度 | 3〜4時間以上かかることも |
| 費用相場 | 30万〜50万円前後 | 60万〜100万円以上 |
| ダウンタイム | 1〜2週間程度 | 組織損傷が大きく長引きやすい |
最終決断のチェックリスト!執刀医に命を預ける前に確認すべきこと
最後に、実際にカウンセリングに足を運び、手術の申し込み書にサインをする直前に、改めて冷静に確認するためのポイントを整理します。
医師との相性とコミュニケーションの質
技術的なことだけでなく、医師との「相性」も非常に重要な要素です。あなたが投げかけた質問に対し、医師は目を見て、専門用語を噛み砕いて答えてくれたでしょうか。
「大丈夫、任せて」といった根拠のない自信ではなく、あなたの骨格や皮膚の状態に基づいた論理的な説明があったかが重要です。
また、こちらの不安な気持ちに寄り添い、質問を歓迎する雰囲気があるかどうかも大切です。手術中や術後の不安な時期に、心の支えになってくれる医師かどうかは、カウンセリング時のちょっとした態度や言葉遣いにはっきりと表れます。
少しでも威圧感を感じたり、急かされていると感じたりした場合は、一度持ち帰って検討する勇気を持ちましょう。
万全のアフターケアと保証制度の有無
手術は終わってからが本当のスタートです。抜糸、経過観察、万が一の左右差の修正など、医師とは長い付き合いになります。術後の検診は執刀医が責任を持って診てくれるのか、それとも看護師任せなのかを確認しましょう。
保証制度についても口約束ではなく、書面で明確に示されているかを確認してください。
「一生保証」といった過剰な表現よりも、「術後1年以内であれば、明らかな左右差がある場合は無料で再手術」といった、現実的で具体的な条件が明記されているほうが信頼できます。
トラブルが起きた時に、追加費用なしでどこまで対応してもらえるのか、事前にクリアにしておくと、安心して手術に臨めます。
院内の衛生管理と医師の身だしなみ
意外と見落とされがちですが、クリニックの清掃状態や医師の身だしなみは、医療安全への意識レベルを反映しています。待合室やトイレが清潔か、医師の白衣が汚れていないか、爪が短く切り揃えられているかをチェックしてください。
まぶたの手術は感染症のリスクが伴う外科手術です。基本的な衛生管理が徹底されていないクリニックでは、手術室の清潔度も疑わしく、術後の感染リスクが高まる可能性があります。
細部にまで気配りが行き届いているクリニックは、手術においても丁寧で繊細な仕事をしてくれる期待が持てます。五感を研ぎ澄ませて、クリニックの空気感を感じ取ってください。
最終確認チェック
- 形成外科専門医、またはそれに準ずる十分な経歴を持っているか
- メリットだけでなく、リスクやダウンタイムについて詳しく説明してくれたか
- こちらの希望を否定する場合、その理由を納得できるまで説明してくれたか
- 料金体系が明確で、不必要なオプションを強引に勧めてこなかったか
- 症例写真が豊富で、自分と似たケースの長期経過を確認できたか
- 万が一のトラブル時の対応や連絡体制が整っているか
- 医師と話していて威圧感がなく、自分の思いを素直に伝えられたか
よくある質問
まぶたのたるみ取り手術を受けた後、いつから仕事復帰できますか?
まぶたのたるみ取り手術のダウンタイムは個人差や術式によりますが、大きな腫れのピークは術後2〜3日です。抜糸が必要な場合は通常5〜7日後に行われます。
デスクワークであれば、眼鏡をかけて翌日から出勤される方もいらっしゃいますが、内出血や腫れが目立つ期間を考慮すると、最低でも3〜5日、接客業などで人目が気になる場合は1週間程度の休暇を確保することをお勧めします。
まぶたのたるみ取り手術で、傷跡は完全に消えますか?
まぶたのたるみ取り手術を含むあらゆる外科手術において、傷跡が完全に消えてなくなることはありません。
しかし、形成外科専門医による適切なデザインと丁寧な縫合を行えば、二重のラインや眉毛の下のラインに沿って傷が馴染み、最終的にはメイクなしでもほとんど分からないレベル(白っぽい細い線)まで目立たなくすることは可能です。
赤みが引くまでには3〜6ヶ月程度の期間が必要です。
まぶたのたるみ取り手術の効果は、一生持続しますか?
まぶたのたるみ取り手術によって除去した余分な皮膚や脂肪は元には戻りませんが、加齢そのものを止めることはできません。
手術を受けた時点から再びゆっくりと老化現象が進み、長い年月をかけて皮膚は再びたるんでいきます。
しかし、手術を受けていない場合と比較すれば、10年後、20年後の目元の若々しさには明らかな差が出ます。一般的には10年〜15年程度は満足度の高い状態が維持できるケースが多いです。
片目だけまぶたのたるみ取り手術を受けることは可能ですか?
はい、片目だけまぶたのたるみ取り手術を受けることは可能です。元々二重の幅に左右差がある方や、片方だけ眼瞼下垂の症状が進んでいる場合などは、片目のみ手術を行い、もう片方の目に合わせる調整を行うことがあります。
ただし、片目だけ手術を行うと、術後の腫れがある期間は左右差が目立ちやすいため、ダウンタイムの過ごし方について十分な計画が必要です。
まぶたのたるみ取り手術後、視力に影響はありますか?
まぶたのたるみ取り手術は眼球の外側にある組織(皮膚、筋肉、眼窩脂肪など)を操作する手術であり、眼球内部や視神経に直接触れることはないため、基本的に視力が低下することはありません。
むしろ、たるんだ皮膚が瞳孔に被さっていた場合は、手術によって視野が広がり、物が明るく見えやすくなるという機能的な改善効果が期待できます。
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この記事を書いた人 Wrote this article
分山博文 トータルスキンクリニック院長
2007年東京医科大学卒業。「美容医療はビジネス色が強すぎる」という業界の現状に疑問を抱き、「利益よりも倫理」「不要な施術は勧めない」という信念のもと、大手美容クリニック勤務を経て2021年に福岡市中央区(天神・大名地区)にてトータルスキンクリニックを開院。「誠実な対応・高度な技術・継続しやすい価格」を理念に掲げ、アップセル(高額な施術への誘導)を行わない、患者様本位の美容医療を提供している。